『ハンドメイド』『フルハンド』『ハーフハンド』『マシンメイド』『工場縫製』・・・これらは縫製方法を表した言葉なのですが、ややこしいいですよね。私も『ハーフハンド』ってどんな縫製なのかよくわかりません・・・汗
お店によって独自の縫製方法があり、独自の名前を付けたりしていますので、お店を比較する場合こんがらがってしまいますよね。
ここでは一般的なお話をさせていただくことにします。(実際他のお店の詳しいことはわかりませんので)
結論から先に言いますと、『ハンドメイド縫製=全て手縫い(総手縫い)』ではありません。普通、ハンドメイドでもミシンを使って縫製しています。
お店によって『ハンドメイド』のとらえ方は少しずつ違うのですが、たいていのお店は『職人縫製』のことを『ハンドメイド』と表現しています。
『職人縫製』というと、”全てを手作業で縫い上げている”というイメージをお持ちの方も多いのですが、実際、職人はミシンも使いますので、「全て手縫いですか?」と聞かれれば答えは「ノー」になります。ですので『ハンドメイド』は『職人による縫製』ですが『全て手縫い(総手縫い)』ではないということです。
では、全て手で縫う縫製ですが、これは『総手縫い』や『フル・ハンドメイド』と呼ばれています。(ですが、そう謳っていても実際は部分的にミシンを使っていることも多かったりするのですが・・・汗)
ミシンにはどうも大量生産における生産効率を上げる為の道具というイメージがあり、職人がミシンを使っているというと何か手を抜いているように思われがちですが(笑)、そんなことは全くありません!もし職人がミシンで縫っている所を見られたら、その丁寧さにビックリされると思いますよ。滅茶苦茶ゆっくり丁寧に縫っています!
本来『フル・ハンドメイド』と言えば一切ミシンを使わない縫製のことなのですが、お店によって定義がまちまちですので、もし本当に『フル・ハンドメイド(総手縫い)』のスーツをお求めでしたら、そのお店に「ミシンを一切使わず、全て手針で縫っているのですか」と聞いてみて下さい。恐らく「一部ミシンで縫っています」という答えが返ってくると思います。
全てを手で縫うというのは聞こえは良いのですが、本当に「その必要はあるのかな」という気もいたします。例えばポケットの裏付属まで全て手で縫って何のメリットがあるのでしょうか?強度的にも弱いですし、何といっても余分に縫製時間がかかり過ぎてしまいますので、その分工賃がかなり高額になってしまうと思います。
肝心なのは、手縫いとミシンの使い分けです。それさえしっかりしていればミシンを使っていても何ら問題はありません。
とは言ったものの、服好きにとっては『フル・ハンドメイド』って何だかそそられるんですよねぇ(笑)。ハンドの部分が増えれば増えるほど服は柔らかく軽い仕上りになりますので・・・。
話がそれてしまいましたが、なかなか一般の方には『ハンドメイド』と『マシンメイド』の区別はつきにくいと思います。なかにはボタンホールやボタン付けなど、見た目に分かり易い部分だけハンドで仕上げて『自称ハンドメイド』をうたっている場合もありますので要注意です。
一概にはいえないのですが、ハンドメイド仕立ですと仕立上り価格が最低でも20万円くらいからになると思いますのでご参考にされて下さい。(ただし、工賃が高くても『自称ハンドメイド』の場合もありますので注意して下さいね)
ちなみに当店の『ハンドメイド』をご説明させていただくときは、「職人による丸縫い縫製で、ミシンは使っております。」とお答えさせていただいております。
2015年03月09日
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