2013年01月06日

お客様からのご質問Part2、『高い生地はシワが寄りにくいのですか?』

そうあって欲しいですが(笑)、その逆の場合が多いです。

高い生地というのは細い原毛を使って織られている場合が多く、太い原毛で織られた生地よりもシワは寄りやすくなります。
(【原毛の表示】Super100's、120's、150's、170's・・・とうように数字が大きくなる程、細い原毛で織られた生地ということになります)

細い原毛は採れる量が少なく、それを原料に紡績され織られた生地は高価になります。細い原毛で織られた生地は、柔らかく・光沢があり高級感のある生地に仕上がりますが、シワがより易いのも特徴です。

しかし横糸が双糸で織られている生地や、ウエイトがしっかりある生地は復元力もありシワが寄っても戻りやすくなります。
(【双糸】とは、2本の単糸を撚り合わせて1本の糸にしたものです。【生地ウエイト】とは、生地1mの重さです。)

シワが寄りにくい生地をお求めの場合は、Super100'sクラスの縦横双糸で織られた生地がおすすめです。

程度の差こそあれ生地は必ずシワが寄りますが、休ませることによってある程度もとに戻ります。(結構もとに戻る生地もあります!)

いけないのはスーツを連ちゃんで着続けることです。シワも取れませんし、生地の傷みも早くなります。1日着たら2〜3日は休ませるといったローレーションが組めれば(3〜4着は必要になりますが)最高です。シワ対策にもなりますし、スーツの持ちもと良くなります!

でもスーツのシワって、”1日働いた証”みたいな感じがしませんか?

極端にシワのより易い生地も考えものですが、許せる程度のシワは”スーツの味”として受け止めた方が精神衛生上いいように思います!
posted by Tailor KATSURA at 12:11| Comment(2) | TrackBack(0) | お客様からのご質問
この記事へのコメント
カツラ様

いつも楽しくブログ拝見しております。
super100'sで縦横双糸というと、具体的にどこの何という生地があります(おすすめ)でしょうか?併せてスミズーラでの大体の価格帯をご教示頂けますと幸甚です。よろしくお願いします。
Posted by 通りすがり at 2013年01月06日 17:49
一般的には英国製の生地は縦横双糸のものが多く、イタリア製の生地は横糸が単糸の物が多いです。しかし英国製の生地でも横糸が単糸のものもありますし、イタリア製の生地でも縦・横双糸もあります。

ですので一概にどこ製の生地と限定できないのですが、テーラー&ロッジなどは良いのではないかと思います。

またこれからの季節(春夏)のものですと、ドーメルの『トロピカルアマデウス』やゼニアの『クールエフェクト』などはSuper100'sクラスで縦横双糸ですので良いと思います。

ちなみにトロピカルアマデウスですとス・ミズーラで¥12,3000(税込)からゼニアのクールエフェクトで¥105,000(税込)からとなります。

その他ボア・ローバック、セビルクリフォードなど10万円前後からご用意しております。

またイタリア製生地では、ドラッパーズの『HOBART』が縦横双糸でしっかり感があり良いと思います。こちらは¥139,800からとなります。

ご参考にされてください。
Posted by at 2013年01月07日 12:00
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