2013年01月10日

お客様からのご質問Part3、『仮縫いをする意味は?仮縫いは毎回付けなければいけないのでしょうか?』

「オーダースーツの仕上がりが思っていたイメージと違っていた」という経験をされた方もおられると思います。

そういった苦い思いをされた方は「仮縫いを付けて確認しておけばよかった・・・次回は必ず仮縫いを付けよう」と思われたのではないでしょうか。

仮縫いには、そういった失敗を未然に防ぐという意味もありますが、店側からしますと、服をよりお客様のご体にフィットさせる為の工程でもあるのです。つまりお客様にとりましてはデザイン・シルエットを確認する場であり、店側にとりましては体型補正・バランスをしっかり見極める場であると言えるでしょう。

もちろん、仮縫いを付けなかったからと言っていいスーツが出来ないということではございませんので、仮縫いを付けることによって、完成までにサイズ感やシルエットを確認・修正し、より完成度の高いスーツを目指すといったイメージでしょうか。

仮縫いを毎回付けられるお客様も多くおられますが、そのお客様が毎回デザイン・サイズを大きく変えられているかといいますと決してそうではございません。そういったお客様は、仮縫いをオーダースーツならではの特別な過程として、出来上がりまでの楽しみとされています。例えば仮縫いの状態をご確認させれてデザインやシルエットをちょっと変えてみる、といった楽しみ方をされています。

また仮縫いでは生地の状態だけでは分かりにくかった出来上がりのイメージを確認することが出来ますので、仮縫いの状態をご覧になって、それに合うオーダーシャツをその時にご注文されるといったお客様もおられます。

逆に、お客様が仮縫いを付けられない場合として、例えば複数のスーツやパンツをご注文いただいた場合、1着目は仮縫いをし、その出来上がりを確認して、修正事項がなければその他のご注文分をその型紙で作るといった場合です。その他、前回のご納品からあまり期間があいていない場合なども、「前回と同じで作っといて!」といった感じで仮縫いを省かれるお客様もおられます。

また、ご遠方で仮縫いにお越しいただけない方や、納期を短縮されたい方、ご面倒な方(笑)も仮縫いを省かれます。

ただご理解いただきたいこととして、全く同じサイズ・デザインでお作りしても、生地によって着用感や見た目が違ってくることがございます。仮縫いではその違いを確認することが出来ますので、もしお客様がいつもと違うタイプの生地を選ばれてお作りになる場合は、サイズが変わった時と同様に仮縫いをお勧めさせていただいております。
posted by Tailor KATSURA at 18:16| Comment(0) | TrackBack(0) | お客様からのご質問
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