まずは当店が取り扱っている”英国製のヘビーウエイト素材”のバンチの一部をご紹介いたします。

生地画像上左より
・HARRSONS "FINE CLASSICS" 370グラム
・LEAR BROWNE & DUNSFORD "OYSTER" 400グラム
生地画像下左より
・EUROTEX "Professional" Super 120'S 380グラム
・DORMEUIL "SPORTEX VINTAGE" 380グラム




私がこの仕事に就いたのが15年程前なのですが、当時のスーツは肩幅は広くゆとりのあるスーツで、着丈も長くダブルも多かったです。パンツは2タックが主流で、丈も長くツークッション位ありありました。
それが、
・シングルスーツが主流になり、3釦の2掛け(3B×2)が流行り出しました。そして、
・3釦の中掛け(3B×1)サイドベンツが市場の中心となりました。まだそんなにタイトなスーツは出ていません。
・クラシコイタリアという言葉をよく耳にするようになり、徐々にスーツはタイトになっていきました。
・パンツの裾口は18、19センチというのもあり、それに合わせて上衣もピチピチになっていきました。素材はイタリア製が中心で、仕立は”柔らかく軽く”のご要望が中心でした。
・その後パンツの裾口は少し広くなり21センチ位で落ち着くようになりました。
・3釦の中掛けの返りの位置が徐々に下がり、辛めの返りが多くなりました。お客様のイメージより甘い返りになると叱られるようになりました(笑)。
・パンツの股上はどんどん浅くなり始め、ノータック、1タックが主流になり2タックは非常に少なくなりました。
・裾口はシングルが中心になってきました。
・上衣は2釦(2B×1)が増え始めました。それに合わせてベンツもサイドからセンターベントへと。
・こんどはフレアーのパンツやハイバック、サスペンダーが前提のパンツが増えてきました。
ここ15年間位のおおまかな流れを書かせていただきましたが(あくまで当店の流れです)、こうして見るとパンツのデザインが上衣のシルエットを左右しているような感じもします。
さて話をもとに戻しますが、生地においては徐々に英国製が出始めています。とは言ってもまだまだイタリア製の生地のご要望のほうが多いですが。
英国調一辺倒になってしますことは無いと思いますが、ひとつの傾向としてそのような流れがあります。
ご参考までに!
かつ店