2015年03月30日

お客様からのご質問『ビジネススーツを作る上で気を付けなければいけないことは?』


ビジネスシーンにおけるスーツの着こなしは、相手に与える印象を大きく左右する重要なファクターとなります。業種や年齢、会社での立場などによってその許される範囲は異なり、良識を持って適切に着こなし、自分にプラスとなる表現をすることが大切です。

スーツの着こなしには大きく分けて、『服を主張させる』着こなしと、『服を主張させない』着こなしとがあります。

ご自身が置かれている立場や目的によってどちらか適正か判断する必要があります。

ビジネスマンを例に取りますと、あまり『服を主張し過ぎる』着こなしは適正ではありません。特に新入社員がスーツを主張させすぎるのは懸命ではありません。仕事の内容とバランスが取ることが必要で、最初のうちは控えめな着こなしを心掛ける方がいいでしょう。

しかし責任ある仕事に就くようになると、いつまでも新入社員と同じような服装ではいけません。極端に『服を主張させる』必要は全くありませんが、服装に気を使い、年齢・立場にあった着こなしをする必要があります。自分のサイズにピッタリ合ったスーツを着ることも、社会的地位が高くなるにつれ重要度は増してきます。

これとは別に、趣味でスーツを着る場合や、特別な機会に、『服を主張させる』着こなしをすることは全く問題はありません。楽しむ為の服は、何の気兼ねも無く思うとおりの着こなしをすればいいと思います。服装で自分のキャラを作るのもいいでしょうし、目立つために派手な格好するのもいいでしょう。

話をビジネスシーンに戻しますが、そこで重要なのは、業種や年齢、立場などをよく見極め、許される範囲の中でお洒落をすることです。

「出る杭は打たれる」これは服装においても同じことが言えるので、慎重に服装選びをされることが望ましいです。
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2015年03月09日

お客様からのご質問『ハンドメイド縫製とは、全て手縫いのことですか?』

『ハンドメイド』『フルハンド』『ハーフハンド』『マシンメイド』『工場縫製』・・・これらは縫製方法を表した言葉なのですが、ややこしいいですよね。私も『ハーフハンド』ってどんな縫製なのかよくわかりません・・・汗

お店によって独自の縫製方法があり、独自の名前を付けたりしていますので、お店を比較する場合こんがらがってしまいますよね。

ここでは一般的なお話をさせていただくことにします。(実際他のお店の詳しいことはわかりませんので)

結論から先に言いますと、『ハンドメイド縫製=全て手縫い(総手縫い)』ではありません。普通、ハンドメイドでもミシンを使って縫製しています。

お店によって『ハンドメイド』のとらえ方は少しずつ違うのですが、たいていのお店は『職人縫製』のことを『ハンドメイド』と表現しています。

『職人縫製』というと、”全てを手作業で縫い上げている”というイメージをお持ちの方も多いのですが、実際、職人はミシンも使いますので、「全て手縫いですか?」と聞かれれば答えは「ノー」になります。ですので『ハンドメイド』は『職人による縫製』ですが『全て手縫い(総手縫い)』ではないということです。

では、全て手で縫う縫製ですが、これは『総手縫い』や『フル・ハンドメイド』と呼ばれています。(ですが、そう謳っていても実際は部分的にミシンを使っていることも多かったりするのですが・・・汗)

ミシンにはどうも大量生産における生産効率を上げる為の道具というイメージがあり、職人がミシンを使っているというと何か手を抜いているように思われがちですが(笑)、そんなことは全くありません!もし職人がミシンで縫っている所を見られたら、その丁寧さにビックリされると思いますよ。滅茶苦茶ゆっくり丁寧に縫っています!

本来『フル・ハンドメイド』と言えば一切ミシンを使わない縫製のことなのですが、お店によって定義がまちまちですので、もし本当に『フル・ハンドメイド(総手縫い)』のスーツをお求めでしたら、そのお店に「ミシンを一切使わず、全て手針で縫っているのですか」と聞いてみて下さい。恐らく「一部ミシンで縫っています」という答えが返ってくると思います。

全てを手で縫うというのは聞こえは良いのですが、本当に「その必要はあるのかな」という気もいたします。例えばポケットの裏付属まで全て手で縫って何のメリットがあるのでしょうか?強度的にも弱いですし、何といっても余分に縫製時間がかかり過ぎてしまいますので、その分工賃がかなり高額になってしまうと思います。

肝心なのは、手縫いとミシンの使い分けです。それさえしっかりしていればミシンを使っていても何ら問題はありません。

とは言ったものの、服好きにとっては『フル・ハンドメイド』って何だかそそられるんですよねぇ(笑)。ハンドの部分が増えれば増えるほど服は柔らかく軽い仕上りになりますので・・・。

話がそれてしまいましたが、なかなか一般の方には『ハンドメイド』と『マシンメイド』の区別はつきにくいと思います。なかにはボタンホールやボタン付けなど、見た目に分かり易い部分だけハンドで仕上げて『自称ハンドメイド』をうたっている場合もありますので要注意です。

一概にはいえないのですが、ハンドメイド仕立ですと仕立上り価格が最低でも20万円くらいからになると思いますのでご参考にされて下さい。(ただし、工賃が高くても『自称ハンドメイド』の場合もありますので注意して下さいね)

ちなみに当店の『ハンドメイド』をご説明させていただくときは、「職人による丸縫い縫製で、ミシンは使っております。」とお答えさせていただいております。
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2013年06月01日

お客様からのご質問Part6、『スーツの耐久性』

お客様から、
「スーツはどのくらい保つものですか?」,「皆さん何年くらい着ているのでしょうか?」,「オーダースーツの方が長持ちしますか?」など、スーツの耐久性に関するご質問をよく受けます。

せっかく作るオーダースーツですから、「出来ることなら長く着たい」と思われるのは当然のことと思います。

しかしスーツも消耗品、だんだんと傷んできます。また他の商品と同じように、使用頻度や扱い方、手入れによって傷み具合が違ってきます。

極端な話をすれば、数シーズンで着潰してしまうという方もおられれば、親から譲り受けたスーツをリフォームして親子二代で着る方もおられます。

スーツの耐久性は、素材やサイズ感、着用状況によっても大きく違ってきます。またご体型の特徴から、部分的に破れたりすることもあります(例えば、股づれなど)。

一般的にスーツの傷み具合は一番に着用頻度が影響します。多く着る方が傷みます。これはスーツも消耗品ですので仕方がありません。

そのほかスーツの耐久性を左右する要因としては 、『素材』『サイズ感』『使用状況』などがあります。

『素材』で言えば、、薄手の生地より分厚い生地の方が、シルクやカシミアよりもウールの方が耐久性があります。また同じウールでも細番手の方がデリケートです。

『サイズ感』で言えば、タイトなスーツより、少し余裕があるスーツの方が長持ちします。タイト過ぎるスーツは常に生地・縫製に負担をかけています。車の乗り降りの時などに「バリッとやってしまった」という方も多いのではないでしょうか。また身体に合ったスーツは、スーツに無理な負担がかからず長持ちします。身体に合っていないスーツは、身体に負担になりますが、スーツにも負担になっていると言えます。

『使用状況』で言えば、スーツが最も傷みやすいケースの一つとして夏場の自転車があります(笑)
。サダルとの摩擦で股の部分が薄くなり、汗でしめったウールは極端に強度が落ちますのでビリッと破れてしまいます。

スーツを長持ちさせるには、何着かでローテーションをさせることと、替えのパンツを1本用意しておくのがいいと思います。スーツは傷みはパンツの方から目立ち始めます。スペアパンツと交互に着用すると
結果として2倍以上長持ちします!!

お客様からのご質問に具体的に「このスーツは何年もちます!」とはお答えできないのですが、お持ちのスーツの特徴や使用状態を理解し、少し気遣いするだけでスーツを長持ちさせることが可能です!
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2013年03月26日

お客様からのご質問Part5、『オーダースーツを作られる年齢層は?』

お客様から、「オーダースーツはどのくらいの方(年齢)が作られるものなのですか?」というご質問をよく受けます。

このように聞かれるお客様の多くは、「自分の年でオーダースーツをで作ってもいいものだろうか?」「ちょっと早すぎないか?」「贅沢じゃないだろうか?」というお考えをお持ちのようです。よくわかります。

他店はちょっとわかりませんが、当店でお作りいただいたお客様の年齢層は実に幅広く、10代後半から80歳代の方までおられます。

中心の年齢層は30〜60歳代です。

大雑把ですが、
10〜20代の方は、記念日的な機会に作られのが多いです。例えば大学入学、成人式、リクルート活動、入社などです。

30〜40代の方は、服にご興味がある方が多く、色々なタイプのスーツやジャケット、パンツをお作りになられます。

50〜60代の方は、年齢、体に合ったスーツをお求めになられます。仕事着としてのスーツは落ち着いた色柄を選ばれることが多いです。オフの時のジャケットやパンツも作られます。

70才以上の方は、会社をリタイヤされ方が多いので、ジャケットやパンツの単品を作られる方が圧倒的に多いです。

といった感じです。

「オーダースーツを作ってみよう!」と思われる時は、気持ちが前向きの時ではないでしょうか?

ならば、そう思われた時が作り時!・・・笑

作ってみましょう・・・笑

”オーダースーツを誂える”ということは、既製のスーツを購入するのとは全く違う行為です。

時間をかけてスーツを仕立てあげる・・・ そこには”単にスーツを作る”という意味以外に、何か『男の気概』のようなものがあるように思えるのですが・・・

手間暇がかかりますが、きっとご自身のプラスになると思いますよ!

迷われている方! 是非チャレンジしてみて下さい!!
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2013年03月08日

お客様からのご質問Part4、『ハウススタイルとは何ですか?』

本来はイギリスやイタリアの老舗テーラーが、伝統として受け継いできたパターン(スタイル)であったり縫製仕様であったり考え方であったりと、たとえお客様の意向であっても「それはちょっと譲れません」的な保守的な要素であったりするのですが、いま日本において言われている『ハウススタイル』というのは、スタイリングを中心に言われているように思われます。

お世話になっている同じ業界の先生が、イタリアの某有名テーラーで仮縫いをした時のこと、あまりのアームホールの小ささに窮屈感を覚え、「もっと大きくして欲しい」と要望したところ、「それは出来ない!この店のスタイルを変えることは出来ないので、大きくすることは出来ない」と断られたそうです。かなり食い下がったそうですが、全く受け付けてもらえなかったそうです。納品後ご自身で縫い直されたそうです(笑)。

プライドのあるそのテーラーとしては「当店のスタイル、考え方を変えることは出来ません。嫌なら他店へどうぞ」といった感じでしょうか。

程度の差こそあれ、『ハウススタイル』とはそういうものだと思います。

しかし日本でこれを余り露骨にやっちゃうとマズいですが(笑)。

『ハウススタイル』を打ち出しているテーラーのスタイリングには特徴があり、そのデザインに特化している分、そのスタイルに関しては完成度が高いと言えます。しかしスタイリングと生地の特性がリンクしている場合もあり、好みの生地で作ることが出来なかったり、その逆に好みのスタイリングで作ることが出来なかったりすることもあります。

お客様がスタイルに惚れ込んで作る分には『ハウススタイル』がハッキリしているというのは分かりやすくていいと思います。

ただ、余りそのスタイルの特徴がはっきりしていると、「××のお店のスーツだ」とすぐに分かってしまい、そのことを好む方と嫌う方に分かれるところでもあります。

日本における『ハウススタイル』とは、『そのお店が打ち出している、中心となるオリジナルデザイン』といった感じでしょうか。
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2013年01月10日

お客様からのご質問Part3、『仮縫いをする意味は?仮縫いは毎回付けなければいけないのでしょうか?』

「オーダースーツの仕上がりが思っていたイメージと違っていた」という経験をされた方もおられると思います。

そういった苦い思いをされた方は「仮縫いを付けて確認しておけばよかった・・・次回は必ず仮縫いを付けよう」と思われたのではないでしょうか。

仮縫いには、そういった失敗を未然に防ぐという意味もありますが、店側からしますと、服をよりお客様のご体にフィットさせる為の工程でもあるのです。つまりお客様にとりましてはデザイン・シルエットを確認する場であり、店側にとりましては体型補正・バランスをしっかり見極める場であると言えるでしょう。

もちろん、仮縫いを付けなかったからと言っていいスーツが出来ないということではございませんので、仮縫いを付けることによって、完成までにサイズ感やシルエットを確認・修正し、より完成度の高いスーツを目指すといったイメージでしょうか。

仮縫いを毎回付けられるお客様も多くおられますが、そのお客様が毎回デザイン・サイズを大きく変えられているかといいますと決してそうではございません。そういったお客様は、仮縫いをオーダースーツならではの特別な過程として、出来上がりまでの楽しみとされています。例えば仮縫いの状態をご確認させれてデザインやシルエットをちょっと変えてみる、といった楽しみ方をされています。

また仮縫いでは生地の状態だけでは分かりにくかった出来上がりのイメージを確認することが出来ますので、仮縫いの状態をご覧になって、それに合うオーダーシャツをその時にご注文されるといったお客様もおられます。

逆に、お客様が仮縫いを付けられない場合として、例えば複数のスーツやパンツをご注文いただいた場合、1着目は仮縫いをし、その出来上がりを確認して、修正事項がなければその他のご注文分をその型紙で作るといった場合です。その他、前回のご納品からあまり期間があいていない場合なども、「前回と同じで作っといて!」といった感じで仮縫いを省かれるお客様もおられます。

また、ご遠方で仮縫いにお越しいただけない方や、納期を短縮されたい方、ご面倒な方(笑)も仮縫いを省かれます。

ただご理解いただきたいこととして、全く同じサイズ・デザインでお作りしても、生地によって着用感や見た目が違ってくることがございます。仮縫いではその違いを確認することが出来ますので、もしお客様がいつもと違うタイプの生地を選ばれてお作りになる場合は、サイズが変わった時と同様に仮縫いをお勧めさせていただいております。
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2013年01月06日

お客様からのご質問Part2、『高い生地はシワが寄りにくいのですか?』

そうあって欲しいですが(笑)、その逆の場合が多いです。

高い生地というのは細い原毛を使って織られている場合が多く、太い原毛で織られた生地よりもシワは寄りやすくなります。
(【原毛の表示】Super100's、120's、150's、170's・・・とうように数字が大きくなる程、細い原毛で織られた生地ということになります)

細い原毛は採れる量が少なく、それを原料に紡績され織られた生地は高価になります。細い原毛で織られた生地は、柔らかく・光沢があり高級感のある生地に仕上がりますが、シワがより易いのも特徴です。

しかし横糸が双糸で織られている生地や、ウエイトがしっかりある生地は復元力もありシワが寄っても戻りやすくなります。
(【双糸】とは、2本の単糸を撚り合わせて1本の糸にしたものです。【生地ウエイト】とは、生地1mの重さです。)

シワが寄りにくい生地をお求めの場合は、Super100'sクラスの縦横双糸で織られた生地がおすすめです。

程度の差こそあれ生地は必ずシワが寄りますが、休ませることによってある程度もとに戻ります。(結構もとに戻る生地もあります!)

いけないのはスーツを連ちゃんで着続けることです。シワも取れませんし、生地の傷みも早くなります。1日着たら2〜3日は休ませるといったローレーションが組めれば(3〜4着は必要になりますが)最高です。シワ対策にもなりますし、スーツの持ちもと良くなります!

でもスーツのシワって、”1日働いた証”みたいな感じがしませんか?

極端にシワのより易い生地も考えものですが、許せる程度のシワは”スーツの味”として受け止めた方が精神衛生上いいように思います!
posted by Tailor KATSURA at 12:11| Comment(2) | TrackBack(0) | お客様からのご質問

2012年12月23日

お客様からのご質問Part1、”仕立栄え”とはどういう意味ですか?

シリーズでお届けしました『お仕立説明』のすぐ後に、普段お客様からよく受けるご質問をまとめ、それにお答えする『お客様からのご質問』シリーズをブログに載させていただく予定だったのが、ちょっとバタバタがございまして長らくストップしたままでした。

しかし今年中に何とか再開したいという個人的な想いから、この年末ぎりぎりのせわしない時期にスタートさせていただくこととなりました(謝)。

今回の『お客様からのご質問』シリーズは全15回を予定しております。

『お仕立説明』シリーズは極力個人的な考えを入れず一般論で書かせていただきましたが、『お客様からのご質問』シリーズはどうしてもそれだけでは上手くご説明できないこともあり個人的な考えも入っております。

その辺りはご容赦下さい。(あまり深く突っ込まないでくださいね・・・笑)

それでは『お客様からのご質問』シリーズ始めさせていただきたいと思います。
お時間ございましたら是非お付き合いください!

ーーお客様からのご質問Part1『”仕立栄え”とはどういう意味ですか?』ーー

『仕立栄え』とは、仕立て上がった服の状態/雰囲気を表現する言葉の一つで、「仕立栄えがする」とか「仕立栄えしない」といった使い方をします。

『仕立栄え』に判断基準というものはなく、主観によるところが大きいのですが、一般的には”パリッと仕上がって高そうに見える(笑)”ものを「仕立栄えがする」と言います。

逆に、仕上がりがパリッとせず、ピリつきが多かったり、服がダレた感じの服は「仕立栄えしない」と言います。

たとえ仕立栄えしなくても、すばらしい雰囲気のあるスーツもありますので、『仕立栄えしないしないスーツ』=『ダメなスーツ』ということではありません。

『仕立栄え』は、縫製よりも生地の性質に左右されることが多く、英国製などのウエイトがしっかりある生地や、横糸が双糸のもの、またモヘア混の素材で張りがあるものなどは、仕立栄えする生地として知られています。

そう言った意味からすると、例えばイタリア製のソフトな生地で、薄い毛芯を使って、肩パットも抜き、マニカカミーチャにして雨降りがある袖のちょっとピリ付き加減のあるスーツなどは、決して「仕立栄えする」とは評価してもらえません(笑)。

ですので『仕立栄え』とは着心地とは全く関係がないもので、見た目だけを言うのです。

着心地とは関係ないと言いましたが、ももちろん『仕立栄え』がして『着心地がいい』スーツというものもあります。『着心地がいい』スーツは誰もが望むものですが、『仕立栄え』に関しては好みの問題になってきます。

また、表生地のデリケートな特徴をカバーする分厚い毛芯を用いればガッシリとした仕立栄えのするスーツが出来上がるかも知れませんが、着心地が損なわれますので、そういうやり方は本末転倒のような気がいたします。

余りにも『仕立栄えしない』スーツというのも問題がありますが(笑)、『仕立栄え』ばかりを気にして生地選びをしたりするのも面白みに欠けるような気がいたします。
posted by Tailor KATSURA at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | お客様からのご質問