2012年05月16日

2012お仕立説明 Part9『当店のCustom(カスタム)仕立の概要・特徴』

Part5〜8までは、『フルオーダー』に関する内容で書かせていただきました。

今回は、当店のオリジナル縫製仕様である『Custom(カスタム)』仕立についてご説明させていただきます。

先のブログでご説明させていただきました『ス・ミズーラ』は、『クラシコ』『ブリティッシュ』『ナポリ』の3つのモデルをご用意し、お好みのモデルをベースにお作りさせていただく縫製システムで、フルオーダーに近い体型補正・シルエット修正が可能なのが特徴でした。

そしてこの『カスタム』仕立は、その『ス・ミズーラ』ではカバーすることができないご要望にお答えすることができる、より自由度の高いオーダーシステムです。

ではどういった場合に『カスタム』仕立にさせていただくか、いくつかの例をご紹介させていただきましょう。

ーー【デザイン的に『ス・ミズーラ』では変更点が多くなる場合】ーー
『ス・ミズーラ』でオプション料金が発生するデザイン変更をいくつかされますと、型紙的にもお値段的にも『ス・ミズーラ』をベースにお作りいただくよりも、新たに型紙を作成した方がいいという場合がございます。こういった場合『カスタム』仕立でご対応させていただいております。

ーー【サイズ的に『ス・ミズーラ』の範囲に収まらない場合】ーー
『ス・ミズーラ』の対応寸法は、例えば胸回りでは、ヌード寸法で約86〜110センチがサイズ的に対応範囲となります。このサイズより小さい方、また大きい方の場合は、別途型紙の作成が必要となります。この場合『カスタム』仕立でご対応させていただいております。

ーー【デザイン見本から型紙作成する場合】ーー
デザイン見本として画像やスーツをお預かりし、型紙作成が必要となる場合、『カスタム』仕立でご対応させていただいております。

『カスタム』仕立は、よりフルオーダーの『ロイヤル』仕立に近い感覚でご注文いただけるシステムですが、縫製はマシンメイド(工場縫製)となり、フルオーダーの『ロイヤル』仕立とは異にするものです。

『カスタム』仕立は、デザイン、シルエットにおいては『ス・ミズーラ』よりも、よりフルオーダーに近い、自由度の高いオーダーシステムとなります。
posted by Tailor KATSURA at 16:32| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年05月10日

2012お仕立説明 Part8『フルオーダースーツを成功させる為の秘訣・お店の選び方』

今回は、『フルオーダー』で納得のいくスーツを作る為の秘訣を書かせていただきたいと思います。

それはズバリ、『お店選び』と『イメージの伝え方』だと思います。

まず『お店選び』ですが、これはスーツ作りの”入り口”にあたる非常に重要な要素です。これを間違ってしまうと思い描くスーツを作ることが難しくなります。たとえ出来たとしても大変苦労するこになりますので注意が必要です。

各テーラーには、そのお店ごとに特徴があり、得意とするものがあります。逆に言うと、苦手なもの出来ないものもあるということです。ですので事前にそのお店の特徴を探り、自分が望む事をやってもらえるかどうかを見極めることが重要になります!

では、どうすればそれを探り、”自分向けのテーラー”を見つける事ができるのでしょうか?。

それには実際にテーラーを訪ねた『下見』が一番だと思います。

今はホームページなどで簡単にその店の情報を得ることが出来ますが、実際にお店を覗いてみてお店の人と話をし、出来上がりのサンプルがあれば羽織らせてもらうのがいいと思います。

よく出来たホームページであってもその内容だけで判断するのはやめましょう。お店によってホームページの作り方に上手下手がありますので、イメージだけで判断するのはちょっと危険です!

実際にお店に行って、何点かサンプルを見せてもらったり羽織ったりすると、色々なことが分かってきます。

例えば、見せてもらったサンプルのデザインや雰囲気が全て同じだったなら、そのお店には『ハウススタイル』とうものがあり、それ以外のスタイルは作らないという場合があります。それはいい悪いではなくお店のスタンスですので変える事はできません。

逆に色々なデザインや雰囲気のサンプルがあったなら、そのお店には特に『ハウススタイル』とうものはなく、色々な服を作り慣れていて、お客様のご要望に応じた柔軟な対応が期待できます。

もし仕立てようとするスーツのデザインやイメージが決まっているのであれば、それに近い『ハウススタイル』を持つテーラーで作るのが一番です。『ハウススタイル』を持たないテーラーであっても、そのお店のサンプルの中に近いものがあればお店の技量にもよりますが大丈夫だと思います。

しかし、例えデザインやイメージがピッタリの服があっても、色々な意味でそのお店と合う合わないが出てきます(もしテーラーと長く付き合いたいのならこれは重要です)。

その辺りに探りを入れる、下見方法の一例をちょっと挙げてみますね!

もし可能であれば、オーダースーツを作ろうと考えているお店で、先にオーダーシャツなどを作ってみるなどして、何かを注文してみるというのも有効な下見方法です。

より具体的にお店と関わりを持つと、説明だけを聞きに行った時とは違い、今まで見えなかったものが見えてくることがあります。

例えばそのお店の”スタッフの対応”や”商品の価格帯”もよりはっきりわかると思います。「思っていたより、何でも柔軟に対応してくれるんだなぁ」とか、「この店なら相性が良さそうだ!」とか、その逆もありますよね。

少し投資になりますが、全く無駄になる投資でもないと思いますので、お勧めします!

そしてもう一つ大切なのが『イメージの伝え方』です。そこでまず大切なのが”思っている事は全てお店に伝えきる”ということです。

「あまり口を挟んだらテーラーに悪い」とか「こんな事を言ったら笑われるんじゃないか」なんて思っちゃいけません!言いたい事を全て伝えておかないと出来上がりに必ず不満点が出てきます。もし間違った方向に行きそうな場合はテーラーがストップをかけてくれるはずですので、お客様は言いたい放題でいいのです。

まだご自身のお好みのスタイルやサイズ感をつかんでいらっしゃらないお客様は”何を言っていいのかわからない”と思いますが、全てをお店任せにしたりすると失敗する可能性がありますので、せめて最低限のイメージだけは伝えなければいけません。

もし言葉で上手く伝えられそうにない時は、一番気に入っているスーツを着ていくのがいいと思います。
”百聞は一見にしかず”、テーラーもその方がよく理解出来ると思います。

色々書きましたが、要は、『何でも話せて、信頼の置けるテーラーを見つける』これに尽きると思います。
posted by Tailor KATSURA at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年04月29日

2012お仕立説明 Part7『当店のフルオーダー・Royal(ロイヤル)仕立の概要』

今回は、当店の『フルオーダー』である ”Royal(ロイヤル)仕立” の概要をご説明させていただきます。

『フルオーダー』は、お客様のあらゆるご要望をお伺いすることが可能なお仕立ですが、しかしそう言ってしまいますと、逆に何だか難しそうでオーダースーツに慣れたかた向けのお仕立に聞こえてしまいそうですが、実は決してそうではありません。

例えば当店では、オーダースーツに初めて挑戦されるお客様でも安心してお作りいだだけるように、サンプル見本も各種ご用意し、出来上がりのイメージをつかんでいただき易いように心掛けています。

また、イメージだけをお伝えていただいて、細かい部分やバランスなどは”全てお任せ”ということも可能ですよ!

”ロイヤル仕立”には仮縫いがセットで付いておりますので、出来上がりまでに修正・確認していただけますので、その点でもご安心いただけます。

”ロイヤル仕立”の縫製は、一人の職人がハンドメイドで最初から最後まで仕立てる、いわゆる『丸縫い』と呼ばれる縫製です。テーラーによっては、複数の職人が分業で縫製する場合もございますが、当店は『丸縫い』方式でお仕立しております。

また、縫製職人は全員が当店専属の職人で、共通の認識、高い意識を持って縫製することを心掛けています。

そして、ハンドメイドの縫製において、最も重要な行程の一つに毛芯作りがございます。

当店の『ロイヤル』仕立におきましては、毛芯は全て、職人が1着1着お客様のお体に合わせて一からお作りしております。また、毛芯の材料におきましては、台芯、肩バス、ダキ芯、全て本バスを用いた高級素材を使用しております。

出来上がってしますと目に見えない箇所ではございますが、何年も着ていただく、着心地のいいスーツを作る上で、毛芯作りの材料・行程は決して手を抜くことが出来ないところです!

『スタイリング』におきましては、特にハウスモデルというものはございませんが、その時々で時流にあった『スタイリング』をご提案させていただいております。不変的と思われがちの『フルオーダー』のスタイリング、パターンですが、当店では日々”進化”を求めて開発し続けています。

当店の”ロイヤル仕立”の『お仕立上がり価格』は、生地代、縫製工賃込みで、約15万円がスタート価格(国産生地)となっております。

納期は繁忙期を除き、約1ヶ月でお仕立が可能です。

敷居が高く、難しそうに感じる『フルオーダー』ですが、当店は出来るだけ敷居を低くし、分かり易くお作りいただけるように取り組んでおります。
posted by Tailor KATSURA at 16:20| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年04月18日

2012お仕立説明 Part6『当店のフルオーダー・Royal(ロイヤル)仕立の 出来上がりまでの流れ』

Part5の最後に、『フルオーダー』におけるお客様のイメージと出来上がりの差異に触れ、それを無くしていくことがテーラーの重要な課題の一つだ、と書かせていただきました。

そして、その『お客様のイメージと出来上がりの差異』は決して全くかけ離れたものではなく、ごく僅かなものなのでご安心下さい、とも書かせていただきました。

しかし目指すところはパーフェクトなスーツ!!それが出来るのもまた『フルオーダー』の良さなのです!!

では、どのようなことに注意して進めていけばパーフェクトなスーツに近づけていくことができるのでしょうか?

今回は当店の『フルオーダー』の進め方を例に上げ、その流れをご説明させていただきます。(各テーラーにより進め方は違うと思いますが、目指すとことは同じだと思います)

スーツ作りにおいては、まず店頭スタッフ(営業)が中心となってお客様のご要望をお伺いいたします。そして店側からもご質問をさせていただき、お客様のイメージとズレが出ないようにしっかりお話を伺いします。

お客様のご要望を一通りお伺いした時点で、まず生地をご提案させていただきます。もしご希望に沿う生地がなければ、お時間をいただいて再度ご提案させていただきます。

次にデザイン、ディテールを詳しくお伺いし、生地との相性などを考えながら具体的に詰めていきます。

一通り決まりましたら次は採寸ですが、その前にパターンナー(裁断士)にも今お客様からお伺いした内容を説明し、必要に応じて裁断士からも確認させていただきます。そしてお客様、営業、裁断士が共通の認識を持ったところで採寸にかからせていただきます。(ここまでは当店ス・ミズーラと同じ流れです)

次に裁断士は仮縫いに向けて生地の裁断を行います。必要に応じてハサミを入れる前に、営業も生地に描かれた裁断線が、お客様のご要望とズレがないか確認いたします。その際、営業が直接ラインを書き示し、裁断士に修正を指図することもあります。(一般的には、営業が裁断線を修正することはなのですが、口伝えでは微妙な修正が難しいので具体的に書き示します)

次に仮縫いです。仮縫いは裁断士が主体となって行います。営業はお客様のご要望が正確に仮縫いに反映されているかどうか細かくチェックしていきます。裁断士は技術的な部分の確認を、営業はデザインや全体のバランスを確認をしていきます。仮縫後、再度営業と裁断士で打合せを行います。そして間違いのないように細心の注意を払って裁断士は最終補正を行います。

そしていよいよ縫製職人による本縫いです。
(ここからス・ミズーラと進め方が変わってきます!)

裁断が終わり、後は縫製職人に任せておけばもう安心!!いえいえ、ここからも重要なのですよ!!
「きっちり裁断されているのだから、誰がどう縫っても出来上がりは同じじゃないのですか?」と思われるかもしれませんね!

しかし同じ裁断でも職人が違えば出来上がってくるスーツの雰囲気が違ってくるものなのです!
それに、縫製職人はこれまでのお客様との打合せの内容を知りませんので、きっちり説明する必要があります。

縫製上の注意事項は、裁断士の方から縫製職人に説明いたしますが、技術的な説明と同時に、お客様のご体型の特徴やお好みも合わせて伝えます。さらに、営業からも直接職人にお客様のご意向を伝えます。時には職人にスケッチや画像を渡して説明したり、場合によっては動画を見せて説明する場合もございます。
『本縫い』はただ生地を縫い合わせていけばいいというものではなく、イメージに沿ってスーツを立体的に仕上げていく作業なのです。

縫製の途中でも職人と確認を取りながら縫製を進めていきます。職場に行き細かな修正事項を伝え、やり直してもらうこともあるんですよ。

そしていよいよ出来上がったスーツをお客様にご試着していただきます。私どもが最も緊張する瞬間です(笑)。もしここで修正事項があれが、手直しをさせていただいてご納品となります。

以上が当店フルオーダーのお承りからご納品までの大まかな流れです。

『ハンドメイド』による『フルオーダー』は、非常に微妙な手加減の世界ですので、何度も確認し、コミュニケーションをとりながら進めさせていただいております。

しかしこれは、縫製職人が一人で最後まで責任を持って縫い上げる、いわゆる『丸縫い』ゆえにできることなのです。

次回は『当店のフルオーダー・Royal(ロイヤル)仕立の概要』についてご説明させていただきます。
posted by Tailor KATSURA at 15:56| Comment(2) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年04月08日

2012お仕立説明 Part5『フルオーダーの難しさ』

時間と費用をかけて作る『フルオーダー』。
当然出来上がりの期待度は高くなると思います。
しかし実際にはなかなか思うようなスーツが出来ないことも・・・
そこには『フルオーダー』の自由さ故の難しさもあるのです。

オーダースーツを作るなら一度は『フルオーダー』に挑戦してみたいものです。しかし「フルオーダーは難しい」というお客様の声を耳にするのも確かです。実はお客様が「難しい!」と感じるその原因は、『フルオーダー』特有のシステムの中にあるのです・・・

しかしご安心下さい!! ここで言う『難しさ』とは、『全てを可能な限り思い通りに作る難しさ』という意味で、”イメージと全く違うものが出来上がってくる”ということではございません(笑)。また「フルオーダーは難しいぞ!」と煽るものでもございません!!知っていれば作るときの”お守り代わりになります”くらいの感じで読んでいただければと思います。

【フルオーダーの難しさ】
『フルオーダー』に限らず、オーダースーツをお作りする上で、最も重要でかつ難しいのが、『お客様の思い描いたスーツをイメージ通りに仕立て上げる』ことだと思います。

時間と費用をかけて作るオーダースーツですから、お客様の期待度は当然高くなります。しかし実際にオーダースーツを体験された皆様はいかがだったでしょうか?出来上がりに十分満足されましたか?100%満足は無理だとしても「また作りたい!」と思える納得出来るスーツが出来上がってきましたか?

実は、『パターン』『イージー』『フル』オーダーの中で、最も自由度が高く思い通りに作れる『フルオーダー』においても、イメージ通りに出来上がらないこともあるのです。

「それはおかしいじゃないか!」とお客様の困惑した声が聞こえてきそうですね。しかし『フルオーダー』だから難しいという部分が存在するのもまた事実なのです。

決して「フルオーダーは難しいものだ!」と強迫観念を植え付けているのではありませんよ(笑)。フルオーダーのそう言った面もご理解いただいていると、事前に対処することもでき、より良い物をお作りいただけるのではないかと言う思いから書かせていただいています。

例えば、”イメージ通り”という点だけをとれば、思い描く理想のイメージの服を出来上がった形(既製服)で見つけることが、一番納得のいく”イメージ通り”の服ではないでしょうか。

しかし実際には、時間をかけてイメージ通りの服を探しきることが難しいこともあり、「少々お金がかかってもオーダーで作ればそれに近いものが出来るだろう」と思って作られるのが、オーダースーツで作られる一つ理由だと思います。

さらに「どうせ作るならフルオーダーの方がもっといいスーツが出来上がるに違いない」という思いから『フルオーダー』で作られる方も多いと思います。

しかし出来上がって見ると「どこかイメージが違う・・・」「ちゃんと伝えたはずなのに・・・」とうことがあります。

では何故『フルオーダー』においてに、イメージ通りに出来上がらないといったことになるのでしょうか?

それは一言で言うとスーツ作りにおいて『技術力ある』ということと、『感性がある』ということは別物ということなのです。

お客様の思い描くスーツをテーラーが理解し、形に仕上げていく作業は、実は『感性』によるものが大きいのです。もちろん『技術力』は絶対に必要な条件ですが、それ以外にお客様のお考えを的確に捉える『感性』が必要となってきます。

フルオーダーでイメージ通りに出来上がらないのは、そのテーラーには『技術力』はあるけれども、お客様の思いを十分に汲み取ることができなかった場合が多いのです。

パターンオーダーやイージーオーダーなどの工場生産の場合では、もともとご注文の段階で制限がありますので、逆にそこから大きくイメージが外れるということも少なくなります。また一旦縫製にかかると縫製ラインでは機械的に流れだし、良くも悪しきも縫い手の意思が入りません。それがライン生産の特徴です。しかし『フルオーダー』の場合自由な部分が多いだけに、そこに携わる人間の感性が微妙に影響をしてきます。

現在の分業化されているテーラーの『フルオーダー』は、スーツが出来上がるまでに複数の人間が携わります。(今では最初から最後まで一人でこなすテーラーは少ないです)

お客様から注文を聞く営業。営業からスーツの仕様を聞いてパターンを作成するパターンナー(裁断士)。そして裁断補正されたものを縫い上げる縫製職人。一般的な人員構成と大まかな仕事の流れです。

まず営業がお客様の思いを的確にとらえ、パターンナーにしっかりお客様のご要望を説明し、パターンナーが的確にパターンを作成する、そして最後は縫製職人がお客様のイメージ通りに縫い上げていく。これは理想的流れです。

しかし先ほども書きましたように、”ゼロ”から作り上げ、自由がきき、全てが手作業で進められる『フルオーダー』では作り手側の思いが入ることもあり、お客様のイメージから僅かながらズレてします場合もあるのです。

そしてそのズレをいかに少なくし、お客様の思い描くスーツにどれだけ近づけていくか、これが『フルオーダー』におけるテーラーの重要な課題の一つなのです。

テーラーには技術力があり、お客様の様々なご要望を形にしていくことが出来きます。そのために大切なのは、お客様とお店とがいかにイメージを共有するかということなのです。

次回に続く。
posted by Tailor KATSURA at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年03月19日

2012お仕立説明 Part4『当店のSu Misura(ス・ミズーラ)の製品特徴・主な仕様』パンツ編

『ス・ミズーラ』のパンツの仕様をご説明させていただきます。

『ス・ミズーラ』のパンツは標準で、バックスリット、フラシループ、シングルのフロント持出し、ベルトステイループをお選びいただくことが可能です。これらにはオプション料金はかかりません。

ボタンも上着と同じく本水牛、ナット、貝ボタンの中から無料でお選びいただけます。また腰裏もお選びいただくことが出来ます。

またパンツの履き心地を大きく左右する腰裏の作りにもこだわっています。腰裏を表生地や体の動きに馴染ませる為に、プリーツを多く取る仕様にし履き心地の向上を目指しています。

『ス・ミズーラ』のパンツでは、この他にもビスポークテーラーならではの下記の拘りのあるディテールをお選びいただけます。(上記の標準モデルに有料で追加できます)

・パンチェリーナ(画像後日掲載いたします)

・2重持ち出し(画像後日掲載いたします)

・フライフロント(画像後日掲載いたします)

パンチェリーナ、2重持ち出し、フライフロントは、お客様のお好みに合わせて個別でお選びいただけます。

上記以外のオプション仕様として、ベルトレスサイドアジャスター・尾錠仕様等もご注文いただけます。

基本のパンツデザインは、ノータック、ワンタック(イン・アウト)、ツータック(イン・アウト)、ポケットデザイン等もお客様のお好みにより選んでいただけます。

上記のパンツのディテールの詳細は、パンツカテゴリー内の2009年3月23日のブログ(こちらからご覧いただけます)でご説明させていただいておりますので、そちらもご覧いただけると更にわかりやすいと思いますので是非ご参考にされて下さい。

当店『ス・ミズーラ』は、全てのモデルにおいて『仮縫い』をお付けすることが可能です。仮縫いの料金は2P(上下)で¥10,500(税込)、3P(上下+ベスト)で¥14,700(税込)となっております。
(お仮縫いは、お客様がご自身の後ろ姿をご確認されやすい大きな三面鏡がある当店の自慢の試着室で行います)

『ス・ミズーラ』の裁断は、当店の職人が店内で全て手裁断で行い、お客様のお身体に合わせたビスポークテーラーならではの細やかな体型補正を施し、裁断後国内ファクトリー縫製にてお仕立てさせていただきます。

以上のように当店『ス・ミズーラ』は、型紙の自社開発・副資材・縫製仕様全てに拘り、多くのディテールを標準仕様としながらも、更に老舗ビスポークテーラーならではの拘りの追加オプションをお客様のお好みで選んでいただける『フルオーダー』に近い自由度を持つオーダーシステムです。

今回のお仕立説明ではスーツを中心にご説明させていただきましたが、もちろん”パンツ単品”でもご注文いただけます。
posted by Tailor KATSURA at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年03月11日

2012お仕立説明 Part3『当店のSu Misura(ス・ミズーラ)の製品特徴・主な仕様』上衣編

前回Part2の最後で、当店の『ス・ミズーラ』を「スタイリングを重視し、仮縫いを付けることも出来る、『フルオーダー』に近い感覚の『イージーオーダー』と言うことができます。」とご説明させていただきました。

本来一般的な『イージーオーダー』では仮縫いを付ける事が出来ませんので、”仮縫いを 付けることが出来る『イージーオーダー』”と言うのも実は少し変な話なのですが、その方が当店のシステムをイメージしやすいと思い、あえて『イージーオーダー』とそう説明させていただきました。

それでは、当店の『ス・ミズーラ』の”製品特徴”と”主な仕様”を具体的にご説明をさせていただきます。(比較検討の参考にされてください)

当店の『ス・ミズーラ』には、『クラシコ』『ブリティッシュ』『ナポリ』の3つモデルをご用意しております。

『クラシコモデル』は、イタリアンクラシックをベースに時代にマッチしたクセのないオーソドックスなスタイリングが特徴で、ビジネスシーンだけでなく、あらゆるシーンでお召しいただける汎用性の高いモデルです。デザインもシンプルでクセがありませんので、スーツだけでなくジャケット単品をオーダーする際のベースデザインとしてもお使いいただけます。
また軽い着心地と見た目の柔らかさににもこだわり、軽量で張りのある芯地を用い、衿の返りはロール感を出した柔らかい仕上げになっています。
基本デザインとして『2B×1』『3B×1』『6B×2』 の3つのデザインをお用意しています。

08.8.3-1.jpg 2012.3.11-1.gif

『ブリティッシュモデル』は、オーセンティックな英国スタイルをベースにウエストの絞りを強調し、肩のシルエットをややコンケーブに、そして袖付けをロープドショルダーにした英国らしいアクセントのあるデザインに仕上げています。『クラシコモデル』とパターン上で最も違う大きな特徴的は、細腹を用いず、前身(背部から前)を一枚でパターンメイクしているという点です。そして『ブリティッシュモデル』の特徴である”豊かな胸のイングリッシュドレープ”を作り上げるため、ブリティッシュモデル専用に設計された”本バス毛芯”を使用しています。構築的なシルエット・デザイン、そして美しい胸のドレープラインが『ブリティッシュモデル』の大きな特徴です。
基本デザインとして 『2B×1』『3B×1』『6B×2』の3つのデザインをお用意しています。

08.8.8-1.jpg 2012.3.11-2.gif 08.8.25-1.jpg

『ナポリモデル』の特徴は肩回りにあります。着心地を軽くするために、肩パットを抜き、袖付けは『マニカカミーチャ(シャツ袖)+雨降り』仕様にしています。フロントカットは大きくラウンドさせ、またステッチを多用したデザインになっていますので、着心地・デザイン共に通常のスーツ仕立のジャケットだけでなく、アンコン仕立てのジャケットなどとも相性がいいモデルです。
基本デザインとして『2B×1』『3B×1』の2つのデザインをご用意しております。

08.8.5-1.jpg 08.8.5-2.jpg

(3B×1はシングル3釦の中1つ掛け、2B×1はシングル2釦の1つ掛け、6B×2はダブル6釦の2つ掛けのことです)

『ス・ミズーラ』のスーツ上下出来上がり価格は、生地代と仕立代を含んだ税込み価格で、国産生地で¥68,750〜 海外有名生地で¥78,250〜となっております。

出来上がり価格には、上着の場合下記がオプションが追加料金無しで全て標準装備されています。

【本バス毛芯】・・・本バスを使用した本格毛芯仕様です(画像は一例です。生地・仕様等により仕様部材は最適な物をセレクトします)(画像左)
【天然素材釦】(本水牛、ナット、貝)・・・プラスチックボタンは当店では使っておりません(画像右)
2012.3.11-4.gif 2012.3.11-5.gif

【本切羽】・・・袖口の開き見せが可能です(画像左)
【ステッチ】・・・AMFステッチです。巾や間隔を変えることができます(画像右)
2012.3.11-6.gif 2012.3.11-7.gif

【見返し台場】・・・当店オリジナルの形をしています(画像左)
【汗止め】・・・脇内側に半月形をした裏地の汗止めです(画像右)
2012.3.11-8.gif 2012.3.11-9.gif

【見返しステッチ】・・・見返しにもステッチが入ります(画像左)
【上衿ひげ】・・・上衿裏側に表生地を返した仕様です(画像右)
2012.3.11-10.gif 2012.3.11-11.gif

【バルカ】・・・舟型をした胸ポケットです(クラシコ、ナポリ標準仕様)(画像左)
【裏地もお選びいただけます】(画像は一部です。この他にも多数色柄をご用意しています)(画像右)
2012.3.11-12.gif 2012.3.11-13.gif
 
デザイン変更におきましては、衿巾変更、ゴージライン上下移動、釦位置調整、ポケット位置上下移動などに特に制限はございません。熟練カッターがバランスを見ながらお客様のご要望ご体型に則した調整をいたします。

上着のポケットのデザインは、両玉縁フラップ無し、フラップ有り、スラントケット、パッチポケット等オプション料金の追加なしでお好みでお選びいただけます。またスラントの細かい角度指定やパッチポケットの形、袖口のフレーの加減なども仮縫い時に無料で調整を行わさせていただいております。

上衣のフロントカットの変更は、『標準カット』『大丸(おおまる)カット』など当店がご用意いたしましたデザインの中からは無料で変更が可能です。それ以外のフロントカットのデザイン変更、上襟のゴージラインの角度変更は『ス・ミズーラ』では型紙設計の都合上、オプション料金をいただいて対応させていただいております。
posted by Tailor KATSURA at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年03月04日

2012お仕立説明 Part2『当店のSu Misura(ス・ミズーラ)の概要』

お店ごとに違うオーダーシステム。
価格も、オーダーの自由度も・・・
自分が求めるシステムを見つけるには・・・

今回より3回に分けて、当店のス・ミズーラの『概要』・『製品特徴』・『主な仕様』をご説明させていただきます。一つのオーダーシステムとして、比較検討などをされる時のご参考にされて下さい。

【当店のSu Misura(ス・ミズーラ)の概要】
当店の『ス・ミズーラ』は、前回ご説明させていただきました、一般的な『パ ターンオーダー』『イージーオーダー』『フルオーダー』の要素を全て持ち合わせたシステムのため、単純に「・・・オーダーです」と言い切れない当店独自のオーダーシステムです。

当店の『ス・ミズーラ』のまず一つ目の特徴は”『仮縫い』をお付けすることが出 来る”という点です。一般的な『イージーオーダー』では『仮縫い』を付けることは出来ませんので、この点では前回お話した一般的な『フルオーダー』に近い特徴を取り入れたオーダーシステムと言えます。

2012.3.4-2.gif

そしてもう一つの大きな特徴は、『裁断』は職人が手作業で行っているという点です。通常多くの工場縫製ではコンピューターによる裁断(CAD・CAM)が行われます。その場合、工場に送られてきた仕様書にもとづいてコンピューターに数値が入力され、CADが型紙を作成し、CAMが生地を裁断するという仕組みです。このコンピューター・機械が行う工程を、職人の手に委ねたのが当店の『ス・ミズーラ』大きな特徴です。

生地の『裁断』は、注文時にお客様のお体を採寸させていただいた当店のベテランカッター(裁断士)が、店内のカッティングルーム(裁断室)でマスターパターンからの補正・生地の裁断まで全て手作業で行います。

この手作業が、一律的なCAD・CAMのコンピューター裁断では出せないカッティングが可能となるのです。採寸時やゲージ試着時にはカッターがお客様のご体型の特徴を見させて頂き、スタイリングのご希望をしっかり把握した上で裁断を行ないます。またカッターは、ご注文いただいた生地の特性等も考慮し、長年の経験から導き出した適切なカッティングを行ないます。この手作業により、体型やスタイリングにマッチしたバランスの良い繊細な線出しも可能となるのです。

以上の点は一般的な『フルオー ダー』に近いオーダーシステムと言えます。(もちろん裁断だけでなく、仕付け糸による”仮縫いの組み上げ”、”仮縫い後の修正補正”も当店の職人が全て店内で行ています)

2012.3.4-1.gif

また、当店の『ス・ミズーラ』は国内トップレベルの縫製工場を使った、スタイリングを重視したオーダーシステムではありますが、工場所有の既存の型紙(多くのお店が使う同じ型紙)は使わず、老舗ビスポークテーラーならではの”フルオーダーの型紙作りのノウハウ”が生かされた、工場縫製に最適化されたマスターパターンを自社開発しています。また毛芯等の副資材にもこだわっており、トータルでより『フルオーダー』に近いオーダーシステムを目指しています。

一方、スタイル重視のマスターパターンをベースにしている辺りは、前回ご説明した一般的な『パターンオーダー』の考え方と方向性が近いと言うことも出来ます。

現在ス・ミズーラの基本スタイルには、『クラシコモデル』、『ブリティッシュモデル』、『ナポリモデル』の3種類のモデルをご用意して います。各モデルには、そのスタイリングを特徴づける独自のディテール・デザインが施され、3タイプ全く違った雰囲気のモデルをご用意しお客様にご提案させていただいておりますが、各モデル間のディテールは相互流用も可能となっておりその点もお客様それぞれのお好みをよりオーダーに反映しやすい当店独自の『ス・ミズーラ』の特徴の一つになっています。
各モデルのベースデザインをお客様のお好みや体型に合わせてカスタマイズすることも可能です。(簡単な例を上げますと裾のフロントカット、ラペル巾、ゴージラインの上げ下げなども無料で変更できます)

さらに、職人が店内で生地の裁断行うことにより、各種ディテールのサイズ・仕様もミリ単位で細かくご要望にお応えすることができ、カスタマイズ可能な点が多いのも当店『ス・ミズーラ』の特徴です(簡単な一例を上げますと内ポケットの深さやサイズ等も無料でご希望によりカスタマイズできます)

通常一般的な『イージーオーダー』では、マスターパターンの基本シルエットの変更はできませんが、当店のスミズーラでは、例えば、アームホール回りの”鎌深”などもお客様のお好みや体型に合わせて変えることが可能です。”鎌深”の調整などは、スタッフとカッターがゲージ試着時や仮縫い時にご体型やご希望等を確認してじっくりさせていただきます。経験豊富なカッターの職人ならではの目と技術で、繊細な調整を行っていきます(当店で初めてご注文のお客様はこの部分に結構驚かれる方がおられます・・笑)

『ス・ミズーラ』の場合一部マスターパターンの修正箇所には有料のものもございますが、それらを含めますと『フルオーダー』にかなり近いぐらいの大幅なお客様なりの カスタマイズも可能となります

従いまして、当店の『ス・ミズーラ』の特徴のポイントをまとめますと、
・工場での縫製を前提とした自社開発の3種類のマスターパターンを用いる”スタイル重視のオーダーである。
・職人であるベテランカッター自らが、採寸、生地の裁断、補正までを店内で行い、さらに仮縫いをお付けすることも出来る。
・補正項目、型紙修正においては、『フル オーダー』に非常に近い感覚で可能な、工場縫製の『イージーオーダー』である。
と言うことができると思います。
posted by Tailor KATSURA at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年02月22日

2012お仕立説明 Part1『一般的なオーダースーツのシステム概要』

『パターン』『イージー』『フル』・・・
仕立の説明に必ず付いてくるこの言葉。
一体どう違うのでしょうか?
システムを理解し、安心してオーダーしていただけるよう、その違いと注意事項をご説明させていただきます。

【一般的なオーダースーツのシステム概要】
細かなお仕立説明をさせていただ前に、どうしても先にご説明させていただかなければいけないことがございます。

それは、分かったようで分かりにくい、オーダーシステムの種別である『パターン』『イージー』『フル』の3つの区分けについてです。

日頃、お仕立ての説明をさせていただいていると、お客様からよく「これはイージーオーダーですか?」「フルオーダーですか?」とお尋ねを受けます。しかしご説明をさせていただいている最中に、「あれっ、どうも説明が上手く伝わらないなぁ」と思う事がしばしばあります。お客様が考える『イージーオーダー』や『フルオーダー』の内容と、店側との間にズレがあり話が噛み合ないのです。

”商品の特徴や仕様を説明する言葉”に明確な定義がある場合は、誰から説明を受けてもその内容は同じで、問題は無いのですが、オーダースーツの場合、困った事に、仕立ての説明に必ずと言っていいほど使われる『パターンオーダー』『イージーオーダー』『フルオーダー』という言葉の定義が、お店によって少しづつ違っているのです。

例えば電化製品などでは、新しい機能や仕様を説明する言葉は基本的にどのメーカーも同じで、カタログや店頭の説明で容易に比較検討することが出来ます。

ところが、オーダースーツの説明においては、仕立てを説明する言葉に明確な定義が無く、また曖昧だったりすることがあり、お客様が考える仕立の内容と、店側が定義している仕立の内容とにズレがある場合があるのです。これは本当に困った問題なのですが、実際、作り始めて「あれっ、何か話が違うぞ?」と後から気づくケースもあります。

それではその3つの区分けである、『パターンオーダー』『イージーオーダー』『フルオーダー』の一般的な定義をご説明させていただきます。

『パターンオーダー』:一番既製品に近いオーダーで、出来上がったサンプルを羽織り、袖丈や着丈、お腹回りのサイズ調整を行います。体型補正範囲や箇所にもある程度の制約があるスタイル重視のオーダーです。既製服をサイズ調整して買う感覚に近いですが、着丈を調整した場合など、フロント釦やポケット位置の調整も同時に行いますので、既製服のサイズ調整とは異なります。

『イージーオーダー』:パターンオーダーより修正箇所や体型補正の許容範囲が広く、お客様のご要望に対する自由度が広がるのが一般的ですが、お店のシステムによって出来る範囲・項目が違いますので、A店ではできたのにB店ではできない、といったことがおこります。ただし『仮縫い』をすることが出来ないのが一般的です。

『フルオーダー』:『フル』ですから、テーラード的カテゴリーのものなら殆どの物が作れ、デザイン・シルエット・ディテールなど、全てお客様のご要望をお聞きしてお作りすることが出来るオーダーシステムを一般的に『フルオーダー』と表現されています。『フルオーダー』は『ハンドメイド』(職人による縫製仕立)との組み合わせが一般的で、マシンメイドの『フルオーダー』というのあまり多くないと思います。もしマシンメイドで『フルオーダー』というのであれば、どの部分を指して『フル』なのかをしっかり確かめる必要があります。

以上、3つのシステムの大まかな説明をさせていただきましたが、この中で『イージーオーダー』は、お店ごとに内容の巾があり要注意です。『フルオーダー』に近い『イージーオーダー』(比較的自由度の高いオーダーシステム)なら特に問題はないのですが、『パターンオーダー』寄りの『イージーオーダー』は、できること、できないことがはっきりしていますので、注文する前にしっかり説明を聞いてオーダーする必要があります。

これ以外にも、縫製工場に全てを任せることなくお店が主体となって独自のオーダーシステムを構築しているテーラーもあります。このような場合は上記の範疇にピタッと収まらないので、お店でその特徴をしっかり聞きましょう!

最後に『フルオーダー』の縫製仕様において注意しなければいけないことがありますので、その一例を挙げさせていただきます。お店の曖昧な表現によってお客様に誤解を与えてしまうケースです。

先ほど『フルオーダー』は『ハンドメイド』との組み合わせが一般的と書きましたが、お店によっては『フルハンドメイド』という言葉を使う場合もあります。一般のお客様が『フルハンドメイド』という言葉からイメージされるのは文字通り『フルハンド縫い=総手縫い』と考えられるお客様もおられるでしょう。そうすると一切ミシンを使わない縫製ということになります。

しかし実際は『ミシンを一切使わない総手縫い』をこなす縫製職人はかなり希少な存在で、注文を受けるテーラーはかなり少ないのではと思います。「総手縫いのスーツを作りたくて注文したのにそうじゃなかった」というケースもあるやも知れませんので、もし本当に『フルハンドメイドの総手縫い』の縫製をご希望であれば、ご注文されるテーラーに完全に手縫いだけなのかを慎重に聞いた方がいいと思います。

ちなみに、『フルハンドメイドの総手縫い』の縫製は時間もかかり縫製の仕立代は一般的にかなり高額になりますので、生地代を含んだ仕立て上がり価格も当然高額になります。

一般的には『フルオーダー』は『ハンドメイド』であっても『フルハンドメイドの総手縫い』ではないとお考えいただいた方が一般的かと思います。全くミシンを使わない手針だけの縫製は、現代においては希少で特別な縫製になってしまいました。

ちなみに当店が通常ご注文をお受けしている『ロイヤル縫製』は、フルオーダー職人が1着を最初から最後まで一人で縫い上げる『丸縫い』ですが『総手縫い』ではありません。ベテランの縫製職人が手縫いと昔ながらの足踏みミシンと重たいアイロン等でクセ取りを行いながらお仕立てしている”ハンドメイドのフルオーダー”です。

以上、一般的な『パターンオーダー』『イージーオーダー』『フルオーダー』の大まかなシステムの概要をご説明させていただきました。
posted by Tailor KATSURA at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2012年02月18日

2012お仕立て説明『序章』

以前のブログで当店のクラス別お仕立説明をさせていただきましたが、その後お客様から『お仕立てに関する様々なご質問』をいただきました。

寄せられたご質問の内容は大きく『当店のお仕立てに関するもの』と、『世間一般のオーダーシステムに関するもの』とに分かれていました。

ご質問をされたお客様の思いは、「各店舗のオーダーシステムをきっちりと理解し、納得した上で、どのテーラーで作るかを決めていきたい」というお気持ちなのですが、お店を回り各ショップの説明を聞くにつれ、かえって混乱されているご様子でした。

各お店で『パターン』『イージー』『フル』と名の付いた(またはお店が独自で名付けた)オーダーのシステムの説明を受け、ご自身で、お店間の価格の開きや、オーダーの自由度を比較検討するに従い、一体何が適正で、どれを選べばいいのかが分からなくなってしまい、強いてはオーダー不振になってしまったお客様もおられました。(これは業界にとっても問題です!)

この現状を目の当たりにし、当店のお仕立説明をよりわかり易く説明しなければいけないと感じたのと同時に、一般的なオーダーシステムのご説明もさせていただかなければ、本当の意味でお客様に納得していただける説明にはならないと強く感じました。

オーダースーツのシステムはそんなに難しいものではないのですが、各お店が自社のシステムを思い思いに説明している為、お客様の混乱を招いているようです。

そこで、今回の『2012お仕立説明』のシリーズでは、単に当店の仕立て説明だけでなく、様々な切り口でオーダースーツにつてご説明させていただき、お客様が安心・納得してオーダースーツをお作りいただけ内容にしていこうと思っております。

シリーズを前編・後編に分け、前編では『お仕立説明』を中心に、『お店の選び方』や『オーダーの流れ』、また出来上がったスーツの『リフォームについて』などの内容を盛り込んで、より深くオーダースーツをご理解していただける内容にさせていただいています。

後編ではオーダースーツ全般に関する『お客様からのよくあるご質問』にお答えさせていただこうと思っております。

シリーズの連載に関しましては、通常のブログの間に挟み込む形で載させていただきます。そのため短期間で全てをご紹介することができず、途切れ途切れの掲載になってしまいますが、コンテンツの『クラス別お仕立説明』をご覧いただければ、続けてご覧いただけるように整理いたしますので、宜しくお願いいたします。

また、書かせていただく内容はまだ全て決まっておらず、書きながら同時進行で考えていこうと思っておりますので、途中、お客様の方から「こんなことを聞いてみたい」「この部分の説明がわかりにくい」等のご意見がございましたら、『info@t-katsura.com』までいただければ、その都度訂正加筆、ご質問の内容を盛り込んで載させていただこうと思っております。

当店でオーダースーツをお考えのお客様、他店でお考えのお客様を問わず、皆様がご安心してオーダースーツをお作つくりいただける一助になれば幸いでございます。
posted by Tailor KATSURA at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2008年08月28日

ブリティッシュモデルで作ってみました!!

今日は生地入荷のご紹介を一休みして、私がブリティッシュモデルで作りましたスーツをご紹介させていただきたいと思います。

自分のスーツは職人に縫ってもらったりファクトリー縫製にしたりと色々なのですが、今回はス・ミズーラのブリティッシュモデルで作ってみました。

08.8.25-1.jpg 08.8.25-2.jpg

全体のシルエットはいつもより少しゆとりを持たせました。
いつもは上衣の釦を止めると少し引けジワが出る程度まで絞るのですが、今回はそこまで絞らずすんなりと釦が止められるくらいの余裕を持たせました。とは言ってもブリティッシュモデルはもともとウエスト部分が絞れたデザインになっていますので、見た目にはスッキリ絞れて見えます。

そんなに極端なコンケーブショルダーにはしていませんが、私はかなりの撫肩なので普通の肩傾斜の方でしたら、もう少し肩先が上がります。

パンツもいつもより太めにしました。
ワンタックのインプリーツにし、ヒップ回りも少し余裕を持たせ、ヒップから膝にかけてストンとまっすぐなラインが出るようにしました。

スーツのデザインやシルエットを変えると新鮮の気持ちになれて楽しいですね!!

かつ店
posted by Tailor KATSURA at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2008年08月09日

ス・ミズーラ、ニューモデル登場『ブリティッシュモデル』!!

本日でス・ミズーラのニューモデルのご紹介は最終回となります。
最終回の今日は、最後の一型、”ブリティッシュモデル”をご紹介させていただきたいと思います。

ブリティッシュモデルはニューモデル3型の中で一番開発に時間を費やしたモデルです。
このモデルの特徴である構築されたショルダーライン、胸のドレープ、絞りを強調したウエストライン等をしっかり表現するには、裁断、縫製、付属のマッチングが全て上手くいかなければいい商品が出来上がりません。

この”ブリティッシュモデル”は、マスターパターンの作成にも時間をかけたのですが、それ以上にファクトリーとの縫製の打合わせ、サンプルの検討、そして修正に十分に時間をかけました。
ブリティッシュモデルは縫製技術を要するため、単に裁断をしたものをファクトリーに流し、縫製してもらえばいい、という風に簡単にはいかないのです。

デザイン面におきましても、ニューモデル3型の中でこのブリティッシュモデルが一番デザインを全面に打ち出したモデルになっています。市場ではクラシコタイプのスーツが中心のため、このブリティッシュモデルはとても新鮮に見えてきます。

08.8.8-1.jpg 08.8.8-2.jpg

0888-3.jpg 08.8.8-4.jpg
(画像は3釦(3B×1)ですが、この他に2釦(2B×1)、ダブル6釦(6B×2)もご用意しております)

画像にありますように、標準では胸ポケットはストレートポケットに、腰ポケットはスラント(斜め)のチェンジポケット付きにして”ブリティッシュモデル”独自のデザイン提案をしておりますが、胸ポケットをバルカに変えたり、腰ポケットをストレートにしたりチェンジポケットを無しにしたりといったご変更はご自由にしていただくことが出来ます。

着こなしとしては、クラシコモデルはジャストサイズのフィッティングが見た目にも綺麗ですが、このブリティッシュモデルは、少しタイトに着ても、少しゆとりを持たせて着ても着こなしとして成立するように思います。私はこのモデルは、いつもよりは少し上着にゆとりを持たせ、パンツのシルエットもいつもより巾を出して着たいと思います。

このブリティッシュモデルには、英国製などの打込みのしっかりとした重厚感のある生地が相性がいいように思います。ライトウエイト素材とはまた違った着心地が楽しめて新鮮に感じていただけると思います。

シリーズでご紹介させていただきました3つのニューモデル、いかがだったでしょうか。三者三様、それぞれのモデルに特徴があり、違った雰囲気を持ち合わせています。そこにお客様のエッセンスが加われば、さらに味い深いオリジナルのスーツが出来上がります。

以上でシリーズでお送りしてきましたス・ミズーラ、ニューモデルのご紹介を終わらせていただきます。長期に渡り長々とした(笑)ご説明におつき合いいただきまして誠に有難うございました。ついつい力が入ってしまいました(笑)。お許し下さい。


P.S   スミズーラ以外のお仕立でカスタム、ハンドメイドはこのカテゴリーでご紹介いたしておりますのでよろしくればご覧ください。


かつ店
posted by Tailor KATSURA at 12:17| Comment(3) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2008年08月06日

ス・ミズーラ、ニューモデル登場『ナポリモデル』!!

今日はニューモデル3型のうち、”ナポリモデル”をご紹介させていただきたいと思います。

ナポリモデルは前回ご説明させていただきました”クラシコモデル”や、次にご紹介させていただきます”ブリティッシュモデルの基本の設計の部分で大きく異なっている箇所があります。

その第一は、肩パットを抜いている点にあります。いわゆるノーパッド仕様です。そして袖付けは”クラシコモデル”のロープドショルダーとは異なり、マニカカミーチャ(シャツ袖仕立て)仕様になっています。

デザイン的には肩線をバックシームにし、肩ごかしに総ステッチをほどこし、見た目にも”クラシコモデル”と差別化を計っています。

”クラシコモデル”がオーソドックスなクラシックなデザインだったのに対し、”ナポリモデル”は肩回りのコンフォートさに重点をおき、デザインにおいては少し主張したモデルに仕上げています。

08.8.5-1.jpg 08.8.5-2.jpg

08.8.5-3.jpg 08.8.5-4.jpg
(画像は2釦(2B×1)ですが、この他に3釦(3B×1)もご用意しております)


”ナポリモデル”を羽織っていただくと、まず最初に”軽い!”と感じていただけるはずです。羽織った感じも他のモデルと違った感じに仕上げています。

”ナポリモデル”はジャケットに相性のいいモデルです。休日に”リラックスしたジャケット”を、という方にお薦めです。

コンフォートさに重点を置いたこのモデルは必要以上に余裕を持たせなくても、ジャストフィットで着ていただければ持ち味のでるモデルです。

デザインは、ゴージの角度やフロントカットの大きさなど”ナポリモデル”専用にバランスをとってデザインをしています。
例えば、胸のバルカポケット、”クラシコモデル”と”ナポリモデル”では少し形状を変えています。

もちろんクラシコモデル、ブリティッシュモデル同様、衿巾や釦位置の変更、ゴージの上げ下げ等はご指定いただけます。

”クラシコモデル”がベーシックであるとすれば、”ナポリモデル”はコンフォートというイメージです。

次回最終回は、”ブリティッシュモデル”をご紹介させていただきます。

かつ店

posted by Tailor KATSURA at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2008年08月03日

ス・ミズーラ、ニューモデル登場『クラシコモデル』!!

すっかり間が開いてしまい申し訳ございません(謝)。
”・・・?”の方もおられると思いますので、簡単に今までの経緯をご説明させていただきたいと思います。
(Part1は2008.6.8の、Part2は2008.6.16のブログに書かせていただいています。共にスーツカテゴリーです)

当店のス・ミズーラは、自社開発の独自のパターンを使ってお客様を採寸した裁断士が補正を入れて裁断(もちろん仮縫いも出来ます)し、それを工場で縫製するというシステムなのですが、この度その”クラシコ・モデル”のマスターパターンをリニューアルすることになりました。と同時に、新しく”ナポリ・モデル”、”ブリティッシュ・モデル”の2つのモデルのマスターパターンを開発し、新しい2つのスタイルを加え3つのモデルでス・ミズーラをご提案させていただく運びとなりました。

以上が今までのブログの流れです。なかなか準備がはかどらず、間が開いて読み難いブログになってしまい誠に申し訳ございませんでした。

それではリニューアルいたしました”クラシコモデル”、そしてニューモデルとして新たにラインナップに加わりました”ナポリ”、”ブリティッシュ”の両モデルを日を分けてご紹介させていただきたいと思います。ご説明させていただきます内容は各マスターパターンの特徴を中心に書かせていただいております。

まずは当店のス・ミズーラの概要からご説明させていただきます。

当店のス・ミズーラはそのマスターパターンに対しフルオーダーに近い感覚で体型補正、デザイン、シルエット修正が可能となっております。そしてその型紙作成は、実際にお客様をご採寸いたしました裁断士(カッター)が責任を持って行います。またお客様の様々なご要望に対しては営業スタッフが責任を持ってお伺いし(裁断士も一緒にお伺いする事もございます)、そして裁断士と十分確認を取った上で裁断にかからせていただいております。お客様の様々なご要望を的確に型紙に再現出来るようにスタッフ一同心掛けておりすのでどうぞご安心下さい。

まず今日はニューモデル3型のうち、”クラシコモデル”をご紹介させていただきたいと思います。

新しくなりました”クラシコモデル”の画像です。ご覧下さい。

08.8.3-1.jpg 08.8.3-2.jpg

08.8.3-3.jpg 08.8.3-4.jpg
(画像は3釦(3B×1)ですが、この他に2釦(2B×1)、ダブル6釦(6B×2)もご用意しております)

クラシコモデルは前回のモデル同様、クラシックなデザインを基調としたオーソドックスなモデルです。特にデザインを強調したりはせず、着られた方にすっと馴染んでいくスーツを目指しました。

かと言ってデザインにめりはりが無いという訳ではありません。ウエスト部分は前作よりもシェイプさせており、ゴージの位置も高目に設定しています(もちろんゴージの高さはお客様のお好みに合わせて変える事ができます)。
デザインのアクセントとして袖付けはロープドショルダーを基本としておりますが、こちらはナチュラルショルダーをお選びいただくことも可能です。また衿巾、釦位置などもお好みで変える事が出来ます。

肩巾の設定を前モデルと比較して少し狭めにいたしました。これはお客様のご要望がございましたのと、上着がより肩に乗った感じにするためです。

今回のクラシコモデルの改良におきまして、最も重点を置いたテーマが、日常の動きの中での着やすさの追求です。スーツのフィッティングがタイトになってきている昨今、腕を前に出す、上に上げる、そういった基本の動きをストレスなく行えるよう肩回り、アームホールの形状を改良いたしました。

前モデルと着比べていただくと、着やすくなったことを感じていただけると思います。

当店のス・ミズーラのパターンメイキングの特徴は、ただ単にお客様の体に合わせていくというだけではなく、スタイル性を重視してパターンメイキングを行っているという点です。身体にはピッタリだけど何か格好悪いというのはイヤですもんね。

そして当店のス・ミズーラは仮縫いをお付けする事が可能です。仮縫いを通じてシルエット、デザイン、サイズ感等をご確認していただけますのでご安心です。

もちろんディテールに於きましてもお客様のご要望をお伺いする事が可能です。

お仮縫いまで約1週間、本縫い3週間。ご注文より1ヶ月でお客様にご満足いただける1着をお作りさせていただきます。

以上Part3では”クラシコモデル”の特徴と、当店のス・ミズーラの概要をご説明させていただきました。

かつ店
posted by Tailor KATSURA at 15:40| Comment(4) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2007年08月10日

当店のお仕立て説明Part4

最終日の今日は、当店の最高仕立てであるロイヤルをご説明させていただきます。

ちなみに、以前の写真もそうですがクリックしていただきますと大きくご覧にいただけます。

"ロイヤル"
ロイヤルの縫製は職人によりますハンドメイド縫製です。ロイヤルクラスの特徴は、何と言っても、全てにおいて制限が無く、完全にお客様独自の仕様で1着を仕立て上げるところにあります。自店併設の裁断室で職人が型紙を一から起こす完全なるフルオーダーであり、縫製においては衿芯も職人が手でハ差しを行うハンドメイドの丸縫いです。

肩のイセ量は最低でも2センチは入れて、前肩に仕上げていきますので、肩に沿い、非常に軽く、着易い仕上がりとなります。また毛芯はすべてイタリア製部材を用い、当店の縫製に合ったオリジナル毛芯に仕立てて使用しています。

当店のこのクラスはハウススタイルを前面に打ち出すやり方をとっておりません。お客様との打ち合わせの中でしっかりご希望をお伺いし、クラシコ系から英国調まで全てに対応していきます。パターン、縫製共に当店の技術を余す事なく盛り込んだ、当店の真骨頂です。

1187.jpg 1189.jpg

ご紹介させて頂いた上衣は3B×1と2B×1ピークドラペルでいずれもロイヤル縫製です。この2点は私の着用品の為、反身補正と撫肩補正がはいっています。少し人体に乗り難くなっています。共にフラノ素材ですので肩のイセは2.5センチ入っています。

縫製工賃:¥131.250〜(税込、仮縫い付)


4日間に渡り、当店の4つのお仕立ての違いをご説明させていただきましたが、おわかりいただけましたでしょうか?まだまだ不十分でわかりにくい部分もあるかと思います。お客様にとりましては最も知りたい部分であるにもかかわらず、なかなかうまくご説明ができていませんでした。また、お客様がお仕立てを他店と比較される場合においても、お店ごとにそれぞれご説明の仕方も違いますので、頭を悩まされることだと思います。
今回の当店のお仕立て説明でわかり難い部分等がございましたら、ブログのコメント、もしくは個別にメールいただければご返答させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。



予告編:最近、英国調の・・・というご要望が多くなってきております。後日、”砂時計シェープ”シリーズといたしまして、以前にブログで仮縫いでのご紹介させていただいた"トニックのサンプルスーツ"と、当店のお客様のスーツで現在中縫い中の模様ををアップする予定です。
posted by Tailor KATSURA at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2007年08月09日

当店のお仕立て説明Part3

今日は、HP上での説明では今一つきっちり説明が出来ていませんでしたカスタム・スペシャルをご説明させていただきます。

<カスタム・スペシャル>
カスタム・スペシャルの縫製は、上衣は次回ご説明する”ロイヤル”の職人によりますハンドメイド縫製で、パンツは前回ご説明しました”カスタム”のファクトリー縫製になります。上衣の縫製を重視される方や、予算を少し抑えたいというお客様にお薦めさせていただいております。

例えば、ハンドクラスの上衣の着心地は非常に気に入っているが、営業職の外回りでパンツを酷使するので2パンツが必要なので、今回は仕立て代を抑えたいといったお客様や、パンツは既成品でもさほど問題はないが、上半身に癖があり上衣はきちっとハンドメイドで作りたいといったお客様にお薦めさせていただいております。

また、ジャケット&パンツをご注文の場合に、パンツはファクトリー縫製で構わないとご希望されるお客様もたくさんおられます。どうしてもパンツは上衣に比べて傷みが早いですので仕立て代を抑えて2パンツにというお客様が多いです。

カスタム・スペシャルの上衣はもちろん自店併設の裁断室で職人が型紙を起こす完全なるフルオーダーであり、縫製においては衿芯も職人が手でハ差しを行うハンドメイドの丸縫いです。このカスタム・スペシャルは特に夏場になりますとご要望が増えて参ります。

1142.jpg
(カスタム・スペシャルの上衣は明日ご説明させていただきますロイヤルと同じハンドメイド縫製です。今日ご紹介する上衣はダブル6B×2です。)

縫製工賃:¥115.500(税込、仮縫い付)

次回は当店のロイヤルクラスのお仕立ての詳しいご説明をさせて頂きます。
posted by Tailor KATSURA at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2007年08月07日

当店のお仕立て説明Part2

今日は、ス・ミズーラではカバーしきれない部分を一から作るカスタムをご説明させていただきます。

<カスタム>
カスタムの縫製はス・ミズーラと同様ファクトリー縫製となります。同じファクトリー縫製であるス・ミズーラとの大きな違いは、カスタムにはベースの型紙が無く、一からお客様一人一人の型紙をお作りするところにあります。

このクラスからは自店併設の裁断室でカッターが型紙を作成いたしますので、縫製までの過程はほぼハンドメイドのフルオーダーと同じになります。ただファクトリーでの縫製を前提とした型紙になっていますので各部のイセの量などはハンドメイド縫製の型紙とは違ってきます。

このカスタムはス・ミズーラで使用しているベースの型紙ではデザイン的、サイズ的に対応出来ない方や、よりオリジナリティのあるスーツをお求めの方で縫製はファクトリー縫製でOKという方にお薦めです。よくある例としましては、お客様が気に入られているスーツや雑誌の写真を参考に型紙をお作りさせていただく、といったかたちです。

ファクトリー縫製でお作りさせていただく場合、お客様のイメージをしっかりお伺いし、ス・ミズーラとカスタムのどちらがベストかご提案させていただいております。

1143.jpg

1144.jpg
(シングルのピーク衿、そしてかなりロープドショルダーのきつい仕様の為、ス・ミズーラの型紙では対応することができませんでしたので、型紙を一から起こすカスタムでお作りしました。)

縫製工賃:¥84.000(税込、仮縫い付)

次回は当店のカスタム・スペシャルクラスのお仕立ての詳しいご説明をさせて頂きます。
posted by Tailor KATSURA at 14:06| Comment(0) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明

2007年08月06日

当店のお仕立て説明Part1

最近、多くのお客様からメールやお電話などで、当店の縫製仕様についてのお問い合わせをいただいております。そこで今一度ブログ内ではございますが、当店の4つの縫製仕様の内容を補足し、お客様がイメージされているスーツに合った縫製仕様を選んでいただけるよう詳しくご説明させていただきたいと思っています。

当店の縫製仕様は大きく”ファクトリー縫製”と”職人によりますハンドメイド”の2つに分かれます。そして、そのパターン上、縫製上の制限や、縫製の組み合わせによって、”ス・ミズーラ”、”カスタム”、”カスタム・スペシャル”、”ロイヤル”の4つのクラスに分かれています。
それでは、それら4つの縫製仕様がどのように違うのか、4日間に渡って1つづつ詳しく説明させていただきたいと思います。

まず今日は、当店で若い方や初めてオーダースーツをお作りになる方に人気のあるス・ミズーラをご説明させていただきます。

<ス・ミズーラ>

ス・ミズーラの縫製はファクトリー縫製で、国内トップレベルの縫製工場を使用しております。クラシコイタリアテイストで、オーソドックスで癖のないスタイルを特徴としています。
当店が作成しましたオリジナルの型紙をベースに、お客様のサイズやお好みを反映しそこに体型補正を加えてお客様一人一人の型紙を作成いたします。また体型補正には制限は無く、ミリ単位の複合補正も可能です。
ス・ミズーラはパターンオーダー的な要素もございますが、当店のス・ミズーラの一番の特徴は何と言っても仮縫いをする事が出来ることです。

仮縫いとは、本縫いまでにサイズ、デザイン、補正などを確認する行程のことで、ご注文をいただいた生地をお客様の型紙で裁断し、しつけ糸で仮り付けしたものをお客様に着ていただきます。仮縫いが終わりますと、お洋服は一旦ばらばらにし、修正した新しい型紙で裁断し直します。

1145.jpg

ス・ミズーラは価格的にも4つの縫製仕様の中で最もこなれていますので、オーダースーツを初めて作られる方や、生地を決めてすぐ縫製する”直縫い”に不安な方には、仮縫いの出来るこのス・ミズーラをお薦めしています。
ゲージサンプルを40〜56までの9サイズ、型はシングル2B×1、3B×1、3B×2、ダブル6B×2の4型ご用意しておりますので、ご来店時にご着用していただき、サイズ感やデザインをご確認していただく事が出来ます。オーダースーツが初めての方でもゲージサンプルをもとにお話を進めさせていただくとイメージに近いスーツをお作りする事ができますのでご安心してお作りいただけると思います。

1137.jpg
(この上衣は実際にス・ミズーラのゲージとして使用しているものです。型はシングル3B×1です。ゲージですので補正等は入っておりません。)

また、デザイン面においても衿幅の変更やゴージラインの上げ下げ、ボタン位置の変更等フルオーダーに近い感覚で変更が可能です。ディテールにおきましては、本切羽、台場、AMFステッチ(フロント、上衿、腰P、胸P)、本水牛ボタン等標準仕様となっております。

縫製工賃:¥52.500(税込)、仮縫付は別途¥10.500

お仕立上り価格:¥68,750〜(仮縫なし、税込)

次回は当店のカスタムクラスのお仕立ての詳しいご説明をさせて頂きます。
posted by Tailor KATSURA at 14:37| Comment(4) | TrackBack(0) | クラス別お仕立説明